2015年03月25日 自然・科学
第2回県海岸漂着物対策推進地域協議会では多良間島と伊良部島のオカヤドカリから漁具などの海岸漂着プラスチックにも含有されている有害汚染物質が検出されたとの報告があり、オカヤドカリが汚染物質を含むプラスチックや発泡スチロールなどを誤食している可能性が浮き彫りとなった。
有害汚染物質が検出されたオカヤドカリ=2013年8月、石垣市多田浜
同調査は、県海岸漂着物対策事業で海岸生態系に配慮した漂着物回収方法を検討するため実施された。
昨年12月に多良間島と伊良部島でナキオカヤドカリとオオナキオカヤドカリ55個体を採集。調査した結果、汚染物質のポリ臭素化ジフェニルエーテルやポリ塩化ビフェニル、重金属類が検出された。
この結果に同協議会委員の佐藤紀子石垣ビーチクリーンクラブ代表は「漁協などにもデータを公表し、次年度以降もオカヤドカリの調査を実施した方がいい」、森本孝房西表エコプロジェクト代表は「漁具から有害物質が溶け出す前に海岸漂着ごみの回収を迅速に進めていけるようにお願いしたい」と要望した。
同協議会は次年度以降もオカヤドカリの調査をするとともに、海岸漂着物の回収対象海岸選定基準に「生態系への影響」を盛り込んで、選定基準を見直していく考え。
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